人工RNA分子により動的な遺伝子発現制御を実現する「非組換えRNA技術」体系の構築

遠藤 慧
(京都大学iPS細胞研究所 初期化機構研究部門 特定研究員) ※現職 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻 生命分子遺伝学分野 助教

2014年7月14日月曜日

やさしい科学セミナー

なんだかんだいって、第一回のブログからかなりの時間があいてしまいました。さっそく更新が滞ってしまっていますね。

さて先週の土曜日、やさしい科学セミナーを開催しました。


たくさんの中学生に参加いただいてありがとうございました。
再生研の飯田先生をはじめ、お手伝いいただいたみなさんのおかげで
なかなかの盛況だったのではないかと思います。
飯田先生のブログによると京都新聞にも紹介されたみたいです。
参加してくれた皆さんに楽しい思い出が残るとうれしい限りです。
私としても、とても刺激を受けた貴重な経験になりました。

さて、今回のセミナーの後半はバナナから DNA を抽出する実験をやってもらいました。家や学校など、身の回りにあるものだけで簡単に実施できます。今回参加してくれたみなさんが自分たちでも実験できるように、簡単に実験方法を紹介します。


【用意するもの】
・バナナ
 1本 120g から 180g くらいだと思います。
 1本を 8 人でわけてもらいました。
・約10% 食塩水
 だいたいで OK です。
 今回は 330 mL のミネラルウォーターのペットボトルに
 食卓用の食塩をだいたい大さじ 2 杯ほどいれました。
 食塩は大さじ 1 杯 16 g 程度らしいです。
・ファスナー付のビニール袋
 ファスナーは付いてなくても問題無しです。
 あまり大きすぎない方がいいかもしれません。
 今回は 7 cm x 10 cm の袋を使いました。
・コーヒードリッパーとペーパーフィルター
 ドリッパーなしでもペーパーフィルターだけで工夫もできます。
・洗剤
 今回は食器用の洗剤を使いました。
・アルコール
 薬局で消毒用アルコール (アルコール80%程度)が購入できますし、
 スピリタス(95%程度)というお酒も酒屋においてあります。
 使う際には火気に注意してください。
・プラスチックのコップ
 丈夫なものを使った方がよいかもしれません。



今回は、ちょっと実験っぽい雰囲気を出すために
・プラスチック製サンプル瓶(5 mL)
・スポイト(3 mL)
を使いましたが、コップで混ぜても問題ないです。

【手順】
(1) バナナをファスナー付のビニール袋にいれて、手でよくつぶす
 今回はバナナ 1 本を 8 分割して 1 つの袋に入れました。
 なるべく空気を抜いてからファスナーを閉じるとよいでしょう。

(2) バナナと同じぐらいの量の 10% 食塩水と混ぜる。
 今回は 8 人分を 1 つのビニール袋に集めて、バナナ 1 本分に対して
 150 mL 程度の食塩水を混ぜました。

(3) なじませた後 5 分くらいおく

(4) コーヒードリッパーにペーパーフィルターをセットする。

(5) ペーパーフィルターでバナナ食塩水をろかする。

(6) ろ液と食器用洗剤を 4:1 くらいでやさしく混ぜる。
 今回は洗剤を大さじ 1 杯とってプラスチックコップに加え、
 ろ液を大さじ 4 杯とってやさしく混ぜました。

(7) バナナ食塩水+洗剤にアルコールを 1:1〜2 で加える。
 今回は、バナナ食塩水 + 洗剤を 2 mL スポイトで取って
 そのあとでアルコール 3 mL をスポイトでやさしく注ぎました。
 プラスチックコップに直接アルコールを注いでも大丈夫です。
 ここで激しく混ぜてしまってはダメです。
 バナナ食塩水とアルコールの境目がはっきり見えるくらいが
 たぶんきれいに観察できるのではないかと思います。

(8) 観察
 バナナ食塩水とアルコールの境目あたりに、白いもやもやが
 見えるはずです。これが DNA です。
 あんまり白いもやもやが見えないようだったら、
 テーブルの上で水平にそっと回してみるといいかもしれません。
 このときもバナナ食塩水とアルコールの境目を崩さないように。

【参考書籍】
今回の実験やセミナーの内容については、以下の本が参考になります。
・芦田嘉之著
 『やさしいバイオテクノロジー カラー版』
 サイエンスアイ新書 (2011)
・日本生物工学会編
 『ひらく、ひらく「バイオの世界」14歳からの生物工学入門』
 化学同人 (2012)





2 件のコメント:

  1. 中村@Japan Prize2014年7月16日 10:37

    遠藤先生

    財団の中村です。先日は、iPS研究所での「やさしい科学技術セミナー」、お疲れ様でした。暑い中、本当にたくさんの中学生たちが集まってくれました。前半の講義は、私にも少~し(とっても??)手ごわかったですが、後半の実験は子供たちと一緒になって楽しみました。
    洗剤の界面にバナナのDNAが白く浮き上がってきた時は、年甲斐もなく興奮しました。子供たちもみな、いい顔をしてましたよ!ありがとうございました。
    これからは一段と暑くなりますが、ご健康に留意され、研究テーマに邁進されますよう!!
    (京都新聞の記事も良かったですよ!)

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    1. 中村 様、

      こちらこそ貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。子どもたちの(大人の方々も)楽しんでいる様子を間近に見ると、自分自身の科学や研究に対する気持ちも大いに刺激されました!!今度は研究成果でも皆さんに興奮を届けたいものです。

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